菱刺しとこぎん刺し

 図書館で八田愛子・鈴木尭子著『改訂新版 菱刺しの技法』があったので借りて

きました。菱刺しについてよくまとめられた本です。


 八戸を中心とした南部地方に生まれ育った<南部菱刺し>と津軽地方に生まれ

育った<津軽こぎん>について特徴が解説されています。菱刺しとこぎんの違いに

ついて書かれた章の一節は大変興味深いものでした。

 「こぎんの背布は、まず頭のなかにすっかり構成ができあがってから刺し始められ

 ていますが、菱刺しでは、菱は煉瓦のようなものですから、煉瓦を積み上げるよう

 に刺していけばよいのです。一つの模様をとり替えても、またどこで休んでもどこで

 色を変えてもよいというように気楽なものです。これは、米作単作の津軽の暮らしの

 たて方と南部の畑作を主とした息の短いきれぎれの暮らし方や気質とも関係がある

 ようです。」


 菱刺しの手法は、緯糸にそって2,4,6と偶数に目をすくい、つぎの段は偶数に目を

ずらして模様をつくっていくので横長の菱になります。模様の種類が多く(400種余り)、

種々の模様の組み合わせや色彩で変化をつけるものです。こぎんの手法は、緯糸に

そって1,3,5と奇数に目をすくいつぎの段は奇数に目をずらしていくので、縦長の菱

になります。数種の基本模様を組み合わせた単位模様が約30種ほどあり、その単位

模様を<流れ><囲み><イト>などと呼ばれる刺し方で継なぎ、大きな模様に構成

していきます。


 私が11/11,12/3に刺した梅の花、べこのくら、やばねなどは元は菱刺しの模様 
       
だったことがわかります。昔からのパターンを糸目そのままに使うとコングレスだと大きく 

なりすぎるようです。麻の布を手に入れたら、昔からのパターンで刺してみるのもいいで

すね。


 この本によると 今までにこぎんは充分研究報告しつくされた感があります。とあるの

ですが、そういう本は絶版になってなかなか手に入らないようです。インターネットオーク

ションでたまに出されていますが、かなり高額なようです。越前屋のオンラインショップ

由井正子著『津軽こぎん刺し 古作模様図案集』があったので注文してみました。

また久しぶりに吉祥寺のユザワヤに行ったら、刺繍コーナーに木村操著『新こぎん刺繍 
      
入門』があったので買い求めました。基礎模様も18種ほど図案入りで載っているのでい

ろいろ応用ができそうです。以前はこぎん刺し関係の本は置いてなかったのに(たまたま

なかったのか?)高木裕子著『こぎん刺し』と2種類も本が置かれているのは、こぎん刺し

ブームがきたのでしょうか。







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tag : こぎん刺し

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